※ 2020年の Morin らの調査で、特別支援教員がプレテストを受けた中で 3位。
全体では 4位。
この 不連続試行訓練(個別トライアルトレーニングとも、Discrete Trial Training : DTT)というのは、何を読んでも想像がつかないものの1つでした。何となく、課題分析をしてスモールステップで教える、というイメージだけはつかめましたが。
この講座の途中で下記のように書いてあったことで、なんだそういうことかと思いました。
「アイヴァー・ロヴァースが使った主な方法」
そしてこうも書かれていました。
「応用行動分析学(ABA)の原則に基づき、離散トライアルトレーニング(DTT)は刺激に対する新しい反応を発達させるために使用されます。DTTは、行動を「単一指導単位」または学習トライアルと呼ばれる個別のステップに分解するという原則に基づいています。トライアルは数回繰り返され、学習者は正しく反応することで強化されます。
しばしば、DTTという用語がABAのことを指していたり、その逆であったりすることがあります。ABAとは、生活の質を向上させる行動を教えるための学習原理を科学したものであることを忘れないでください。DTTは、大量試行、弁別訓練、強化、教訓的指導を用いるABAに基づいた方法のひとつに過ぎません。」
また最初の説明動画(失敗例)や途中の「こんなふうにやりました」というのはいずれも個別指導についてですが、別に教室(クラス全体ということであろう)、コミュニティ、家庭などでも使用することができる、とある。
三項随伴性(ABC分析)により、どう教えるかを考え、教える、というごく普通の授業(ただし、ここに書かれていることは、最初の分析に基づいて計画的に行う、というところは強調している)のことと考えてもいいのではないか。
どのように使っているか(音声)
幼稚園特別教育教師 ターナー先生
チャーリーは最近、私たちのチームで離散トライアルトレーニングを使っていくつかのスキルを身につけました。私たちは潜在的な強化因子を特定するために強化アセスメントを使用しました。チャーリーの好きな強化子はレゴと過ごす時間です。
※ まず本人がやりたいこと(強化子になるもの)を探しています。
プリスクールの先生 グリーン先生
アダムの目標スキルである色の識別に取り組むため、私たちは離散トライアルトレーニングを使っている。DTTは1対1で使いますが、教室の中でも1日を通してスキルに取り組む機会を設けるようにしています。色の識別に焦点を当てるには、アートがとても効果的です。アダムに色鉛筆、マーカー、クレヨンを渡す前に、その色を識別するよう求めます。
初等特別教育教師 ヤング先生
エリオットにとって、並べ替えは難しいスキルでした。 まず、視覚的なサポートを単純に使おうとしましたが、エリオットはまだ並べ替えが苦手でした。 今では、離散試行訓練を導入したところ、エリオットはそのスキルを習得しつつあります。
これらは、私が「1対1の学習」と呼んでいたものに近いと思います。こちらの指示(刺激)に反応して行動し、結果を褒められる。下の動画ようようなものではないか、と思われます。これは
- イベントを考える。(この場合は「余暇活動」「カルタ取り(につながること)をしよう)
- それぞれのお子さんが「何がわかり」「何ができる」かを特定する(一発ではわからないので、試行錯誤や日々の観察が必要)
- 教材を用意する(できあいでいい物はできあいで。無いものはお子さんに合わせて作る)
- 試行する
- うまくいけば「褒める」なお、わからない時はプロンプトも出している。そしてまたこちらが「褒める」だけでなく、「全部できた」という結果も本人を褒める(強化する)ことになっているだろう。
動画は「自閉症のお子さんとの自立課題学習と1対1の学習1999年1月長編」から1対1の部分を取り出したもの。なお、他の子たちはその時、自立課題学習をしていたり、休憩していたりします。