AFIRM の「自閉スペクトラム症入門」では、次のようなことが学べます。

  1. 自閉症とは何か
    • 自閉スペクトラム症(ASD)について、最初はごく簡単な定義のみで、まず様々なお子さんの学習の様子(うまくいかない様子もちゃんと出てくる)を見せ、その後、詳しい説明があります。
    • 自閉症の基礎入門では、「事実か神話か」というクイズで「自閉症の出現率は人口の 1% である」を「事実」か「神話」かを問う問題も出てきます。(答えは書きません)
    • 途中でもいっぱい動画も出てきて、すごく興味深いです。
  2. あなたの目の前のお子さんが学習のさいによく見せる特徴は?
  3. どのようにしたらクラスの中でお子さんをサポートできるのか

その後何を学べばいいかについては

  • やって見せる(モデリング、MD)
  • 促し(PP)
  • 強化(R+)
  • 課題分析(TA)
  • 待つ(TD)
  • 視覚的支援(VS)
  • 友達との交流
  • ソーシャル・スキル・トレーニング(SST)

そして資料として

がついてきます。この中で「自閉スペクトラム症の入門のための重要用語集」の項目の用語と、場合によっては超簡単な説明を下に置きます。

自閉スペクトラム症の入門のための重要用語集

  • 抽象的であったり比喩的な言葉づかい(Abstract/Figurative language)
  • 適応能力(Adaptive skills):日常生活をこなすための能力。ライフスキルとも呼ばれる。
  • 不安(Anxiety)
  • 応用行動分析学(ABA)
  • 注意欠陥多動性障害(ADHD)
  • 拡大代替コミュニケーション(AAC):音声言語以外を利用したコミュニケーション。ノーテクノロジー(手話など)、ローテクノロジー(絵カード交換など)、ハイテクノロジー(タブレット使用など)様々なものがある。
  • 自閉スペクトラム症(Autism spectrum disorder):「まずはこれを見て落ち着こう」の中の「③自閉症を理解する」を見てみましょう。
  • ボディー・ランゲージ(Body language):非言語的コミュニケーションの1形態で、社会的コミュニケーションの重要な部分。
  • 発達障害(Developmental disability)
  • エコラリア(Echolalia):以前に聞いた言葉を反復すること。その場で聞こえた音声を反復することもあれば、CM や 好きなアニメのセリフを反復することもある(遅延性エコラリア)
  • 根拠に基づく実践(Evidence-based practice : EBP)
  • 実行機能(Executive functioning):いろいろな意味で使われる。
  • 表情(Facial expressions)
  • フェーディング(Fading):自立でできるように、うながしの数や種類を徐々に減らしていくこと。(注・良かれと思って、視覚的支援を急に外さないように。必要なくなればご本人が「いらない」と教えてくれます)
  • 忠実度(Fidelity):支援者側が EBP をどれだけ忠実に使えているか。
  • 胃腸の問題(Gastrointestinal problems)
  • 般化(Generalization):指導時や指導場所、指導した人などを超えて、いろんな場面で習ったスキルが使えるようになること。
  • ジェスチャー(Gestures)
  • 過敏(Hypersensitivity)
  • 知覚過敏(Hyposensitivity):過敏と訳されているが、低感受性のほうに触れることもある。「知覚過敏」と「過敏」が並んでいるのなぜ?
  • 相手にはわからない変わった言葉・文を言う(Idiosyncratic language/vocabulary):例えば目の前にあるケーキが食べたい時「C(という文字)はクッキーが好き」と言ったり、お風呂に入りたい時に「ポニョは海の中」と言ったりするようなこと。
  • 個別教育計画(IEP):日本の学校での「個別の教育支援計画」の一部と「個別の指導計画」が合わさったもの。福祉では各事業所の「個別の支援計画」にあたる。
  • 知的障害(Intellectual disability):認知能力(推論、問題解決)と適応能力の両方における遅延、障害、または差異を特徴とする神経発達障害。
  • 共同注意(Joint attention):コミュニケーション相手と一緒に同じ物やできごとに興味を示し、興味を共有するための、初期の社会的コミュニケーションスキルのセット。
  • 言語の遅れ(Language delay)
  • うながし(Prompting):視覚的なもの、音声言語的なもの、ジェスチャー(視線だけの場合も)、見本の行動、身体的なものなど、いろいろある。
  • 強化(Reinforcement)
  • こだわり(Restricted repetitive behaviors/interests : RRBs):反復行動や興味の限局。
  • てんかん(Seizure disorder):発作
  • 感覚を求める行動(Sensory seeking behaviors)
  • 睡眠障害(Sleep disturbances)
  • 社会的コミュニケーション(Social communication)
  • 社会的互恵性(Social Reciprocity)
  • 待つ(Time delay):うながすまでの時間を長くすることで、だんだんうながさなくてもいいようにしていく。
  • 視覚的手がかり(Visual cues):うながしだけでなく、サポートとしても使用できる。
  • 見てわかるスケジュール(Visual schedules)

 

※ 最初の段階で、「これくらいの言葉はわかっていなさいよ」ということでしょうか。結構たいへんそう・・・

 上の用語集の中でもリンクを貼りましたが、自閉スペクトラム症入門と言うなら

まずはこれを見て落ち着こう

の動画を見て頂くことが良いと思います。

また用語については

『応用行動分析学 ヒューマンサービスを改善する行動科学』島宗理著(2019)

が、用語索引もついていてわかりやすいかと思います。

自閉スペクトラム症の特性については、私が下のような資料を作っています。